フィジーの数学教育

生徒の数学レベルはかなり低いです。最初の授業(高校一年生の学年)で「7-0」が分からない生徒がおりショックでした。
授業態度は概ね日本よりも真面目。しかし全く落ち着きが無く、よくしゃべったり鼻歌を歌う生徒がいる。宿題は90%以上の生徒が、やらないか答えを写すだけである。教科書を持っていない、家へ帰ったら家事をする、など様々な要因が考えられる。

習う内容は、概ね日本と同じ。例えば、17歳くらいで、微分積分について学習する。むしろ内容によっては、フィジーのほうが先取り学習をしているくらいだ。「数学なんているか!」って言う人が時々おられますが、世界中で同じような年齢のときに同じようなことを学んでいるのです。それは、脳みそが柔軟でその年代で吸収が早いからでしょう。必要あるかないかは、勉強してから決めてもいいんじゃないかなぁと個人的には思います。そもそも人間なんて、どれ程の人が無駄なことを一切せず必要なことだけで生きてらっしゃるのか、とも思います。回り道、大いに結構。勉強できる環境にあること自体に感謝です。

相違点:一番違うのは、カリキュラム。フィジーは(他の多くの国も同様かもしれないが)、昨年度までに学習した内容を復習しつつ新しく習う内容を少しだけ付け加えていく感じ。だから、毎年同じようなことを習う。(まぁそれでも全くできないのだが・・・)
日本では、基本的には既習事項は習わない。しかし、例えば中学2年で連立方程式を学習する際、復習で一元一次方程式を短い時間ではあるが確認するし、連立方程式を解くこと自体が一元一次方程式の復習を兼ねているといえるであろう。(そこで大切になるのがカリキュラムの順番なのだが、これは、日本は本当に優れている!繰り返しになるが、日本の教科書は良くできています。しかも小中無償。)

このページの先頭へ