数学の授業

　活動の中心は、日々の授業である。基本的には、フォーム３・４・５を教えていた。日本でいうと中学３年～高校２年辺りの年齢の生徒である。学習内容は日本とそれほど差異はない。むしろ、フィジーのほうが難しいことをしているトピックスさえある。
　フィジーの数学の学力は、ハッキリ言って低い。その原因は様々あるのだが、その一つには「暗記型」の授業、が挙げられると思う。教師は、数学的な考え方や思考力の構築などを身に付けさせようとはせず、ただひたすら「解き方を覚えさせる」指導法をとっている。これでは数字が変わるだけで、否、文字が変わるだけでもうお手上げになる。
　また、生徒達も授業中は、考えることなしにあてずっぽうに適当に答えを言う。当たればラッキー！、くらいのレベルだ。間違えたら恥ずかしい、という感覚はまったく無い。
　考えさせることをしていかなければならず、私の授業では生徒に、「Why???」とことあるごとに質問しまくった。また、例題をふんだんに使用し、一つのトピックスを様々な角度から見ることができるようにも配慮した。